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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

王妃は震えている女官を労(ねぎら)った。
「ご苦労さま、もうすぐ交代の時間でしょう。室に戻って、ゆっくりと寝みなさい」
「中殿さま、ありがとうございます」
まだ幼さの残る女官は見習いから昇格してまもないのだろう。王妃から直接、労りの言葉を賜り感激で眼に涙を浮かべている。
機転のきく内官が奥に知らせに走り、慌てたホ内官が出てきた。彼も不寝番を務めたせいで寝不足なのか、眼がかなり充血している。まるで、ひどく泣いた後のようだ。
「これは中殿さま」
東宮殿の実務一切を取り仕切るホ内官は、世子の最も信頼する腹心である。
「ご苦労さま、もうすぐ交代の時間でしょう。室に戻って、ゆっくりと寝みなさい」
「中殿さま、ありがとうございます」
まだ幼さの残る女官は見習いから昇格してまもないのだろう。王妃から直接、労りの言葉を賜り感激で眼に涙を浮かべている。
機転のきく内官が奥に知らせに走り、慌てたホ内官が出てきた。彼も不寝番を務めたせいで寝不足なのか、眼がかなり充血している。まるで、ひどく泣いた後のようだ。
「これは中殿さま」
東宮殿の実務一切を取り仕切るホ内官は、世子の最も信頼する腹心である。

