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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第43章 傷痕

大方は執拗に付け狙って、お供もいない好機と見て言い寄ったに違いない。ああいう輩はやたら悪知恵だけは働くものだ。
娘を怯えさせるのも可哀想なので、余計なことは黙っておく。
「家はどこだ? 近くまで送ってくよ」
まだ、あの優男が近くに待ち伏せている可能性もある。ボクスは娘に手招きした。
そこで彼は急激に身体がふらつき、目眩がするのを自覚する。
娘が叫んだ。
「大丈夫ですか?」
しまったと我ながら臍をかむ。何日もろくに飲まず食わずで空腹の極限状態であったところ、大男相手に派手な立ち回りを演じた。そのつけが早速、来たようである。
ボクスは空腹のあまり、眼を回して倒れた。
娘を怯えさせるのも可哀想なので、余計なことは黙っておく。
「家はどこだ? 近くまで送ってくよ」
まだ、あの優男が近くに待ち伏せている可能性もある。ボクスは娘に手招きした。
そこで彼は急激に身体がふらつき、目眩がするのを自覚する。
娘が叫んだ。
「大丈夫ですか?」
しまったと我ながら臍をかむ。何日もろくに飲まず食わずで空腹の極限状態であったところ、大男相手に派手な立ち回りを演じた。そのつけが早速、来たようである。
ボクスは空腹のあまり、眼を回して倒れた。

