この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々
それにしても、ギルソンは予想以上に敵の多い人なのかもしれない。先ほど突如として現れた黒衣の男たちは紛れもなく刺客だ。しかも、素人であるボクスにも判るほど手練れの刺客である。あれは明らかに人の生命を奪うことを訓練された玄人(プロ)だ。
そんな輩から生命を狙われるとしたら、間違いなく、かなりの地位立場を持つ人物の差し金だろう。ボクスには皆目理解の及ばない次元、世界のことだ。
護衛に付き添われ屋敷に戻ったボクスを見て、ケトンは真っ青になった。ボクスはケトンの方が衝撃で倒れるのではないかと案じたほどだ。けれども、ケトンはどこまでも気丈だった。彼女は薄く形の良い唇を引き結び、執事に命じた。
そんな輩から生命を狙われるとしたら、間違いなく、かなりの地位立場を持つ人物の差し金だろう。ボクスには皆目理解の及ばない次元、世界のことだ。
護衛に付き添われ屋敷に戻ったボクスを見て、ケトンは真っ青になった。ボクスはケトンの方が衝撃で倒れるのではないかと案じたほどだ。けれども、ケトンはどこまでも気丈だった。彼女は薄く形の良い唇を引き結び、執事に命じた。