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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々
そこまで考えて、何故かケトンの顔がごく自然に浮かんだ。ボクスは慌てて陸(おか)に上がったばかりのびしょ濡れの犬のように首を振る。
ー何を考えてるんだ、俺は。
こんな時、ボクスは無性に居たたまれない想いに駆られるのだった。幸運にもこの町一番の富豪に認められ、用心棒になれた。分相応な給金も貰える。こうして春たけなわの昼下がり、暢気に花見を愉しんでさえいる。
けれどー。本当に我が身はそんなことが許されるのか? 常にボクスに纏いついて離れない罪の意識がふと頭をもたげる。
ー何を考えてるんだ、俺は。
こんな時、ボクスは無性に居たたまれない想いに駆られるのだった。幸運にもこの町一番の富豪に認められ、用心棒になれた。分相応な給金も貰える。こうして春たけなわの昼下がり、暢気に花見を愉しんでさえいる。
けれどー。本当に我が身はそんなことが許されるのか? 常にボクスに纏いついて離れない罪の意識がふと頭をもたげる。