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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第3章 ~烈女碑~
物言わぬ石碑は語る。
ー陽祖大王の御世、セサリ町に一人の烈女あり。名を孫(ソン)雪鈴(ソリョン)という。立ち姿、たおやかな白百合のごとく麗しく、百花はじらうほどの美貌なり。幼時に同町に棲まいする両班崔(チェ)夏善(ハソン)と婚約し、十六で嫁ぐ。しかれども、運つたなくハソンは嫁いで五日目の夜、頓死した。
雪鈴は義両親に言われるまでもなく、良人の旅立ちを見送ったその十七日後、自害して果てた。後世まで讃えられるべき、まさに貞女の鑑なり。
ここに希有なる烈女の生涯と功績を刻み、その最期を迎えた終焉の地に碑を建てるものなり。
と。
ー陽祖大王の御世、セサリ町に一人の烈女あり。名を孫(ソン)雪鈴(ソリョン)という。立ち姿、たおやかな白百合のごとく麗しく、百花はじらうほどの美貌なり。幼時に同町に棲まいする両班崔(チェ)夏善(ハソン)と婚約し、十六で嫁ぐ。しかれども、運つたなくハソンは嫁いで五日目の夜、頓死した。
雪鈴は義両親に言われるまでもなく、良人の旅立ちを見送ったその十七日後、自害して果てた。後世まで讃えられるべき、まさに貞女の鑑なり。
ここに希有なる烈女の生涯と功績を刻み、その最期を迎えた終焉の地に碑を建てるものなり。
と。