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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第3章 ~烈女碑~
雪鈴はセサリ町の後ろに聳える山から飛び降りたのだ。まったくもって、見事な最期であった。後に雪鈴の亡骸が崖下を流れる川沿いで釣り人に発見されたという。
十六歳で逝った嫁を憐れみ、崔家の両親は都の王さまに懇願し、嫁の貞女ぶりを讃える石碑を建てることを許された。
気が遠くなるほどの年月が流れ、わずか十六歳で逝った少女を憶えている者はいなくなった。
ただ小さな烈女碑だけが雪鈴がこの世に存在した痕跡をわずかにとどめているだけだ。
十六歳で逝った嫁を憐れみ、崔家の両親は都の王さまに懇願し、嫁の貞女ぶりを讃える石碑を建てることを許された。
気が遠くなるほどの年月が流れ、わずか十六歳で逝った少女を憶えている者はいなくなった。
ただ小さな烈女碑だけが雪鈴がこの世に存在した痕跡をわずかにとどめているだけだ。