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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第7章 発覚
その時、雪鈴はコンの腰に嵌めた帯が少し傾いているのに気づいた。何という粗忽者だろう! 慌てて手を伸ばしたのと、コンもまた自分で直そうとしたのと時機が合いすぎた。二人の手が束の間、触れた。直後、二人とも弾かれたように飛びすさって離れた。
まるで、触れてはならないものに触れたかのような反応だが、つい先刻はコンにしっかりと抱きしめられていたのだから、手が触れた程度で過剰反応するのは不自然な気もする。