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ガトーフレーズ
第2章 gâteau fraise
部屋につき、ベッドに体を投げ出して息を吐く。
ケータイを取り出して、電話帳を開いた。
藤宮俊太
学ランを着た、爽やかで可愛い年下の男の子。
あの笑顔を思い出しながら、電話をかけた。
「もしもし、あの、莉乃だけど。部屋についたよ」
「そか。よかったです。俺も帰ります。
……着替えたら迎えに行ってもいいですか?」
甘い声が、耳たぶを震わせて、体の奥がゾクリと疼く。
「……どうして?」
「会いたくて。会って話したいです」