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ガトーフレーズ
第5章 crêpe sucrée
出しっぱなしの蛇口に、唇を寄せる。
水しぶきがプリズムのように、七色の光を映し出し、心がみずみずしく満たされていくのを感じる。
(あたしって簡単……)
唇についた雫を、親指でぬぐうしぐさ。
そんな小さなことで、頭からつま先までキラキラした気持ちが流れていく。
俊太は知らないよね?
こんなことで、世界一ハッピーになれちゃうの。
好きって気づいたら、余計に好きになってた。
────体を形作る60兆個の粒子たちが、俊太を好きって言ってるんだ。
水しぶきがプリズムのように、七色の光を映し出し、心がみずみずしく満たされていくのを感じる。
(あたしって簡単……)
唇についた雫を、親指でぬぐうしぐさ。
そんな小さなことで、頭からつま先までキラキラした気持ちが流れていく。
俊太は知らないよね?
こんなことで、世界一ハッピーになれちゃうの。
好きって気づいたら、余計に好きになってた。
────体を形作る60兆個の粒子たちが、俊太を好きって言ってるんだ。