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A crescent moon
第15章 秘密
電話の向こうでザワザワと音がしてから、タクトさんの声が聞こえてきた。
ー美和ちゃーん?元気?
「ふふっ、元気。タクトさんは?楽しんでる?」
ーまぁね。喧嘩ばっかりだけどね。
「やだ、良子と同じこといってる。」
電話の向こうで良子の怒ったような声が聞こえてきた。
「新婚旅行中のはずなのに、そんな感じしないね。」
ーずっと一緒にいたからね。あいつなんか、夜だってずっと友達と電話してんだぜ?家にいるときと一緒。
「さすが良子だ。」
相変わらずの二人が想像できて思わず笑ってしまった。
ー良子に代わろうか?
「あ、うんお願…あ、ちょっとまって!」
ーん?