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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第60章 だってしょうがないじゃない
(ゴーッ…)

時は、翌朝8時頃であった。

A・Bの2班のメンバーたちが乗り込んだ専用機が大阪伊丹国際空港から飛び立った。

次回、来日する予定は未定である。

時は、午後1時過ぎであった。

またところ変わって、大番頭《おおばんと》はんの家にて…

家の特大広間にいととまき夫婦の3人がいた。

3人が話し合いをしていた時であった。

ものすごください色のジャージ姿のゆらさんが特大広間にやって来た。

「おかーちゃん、奈保子《なおこ》さんがお越しになられたよ。」
「あっそう…」

このあと、クリーム色のトレンチコート姿で特大サイズの濃いネイビーのサックスバーのスーツケースを持っている奈保子《なおこ》さんが家に入った。

奈保子《なおこ》さんは、ものすごくつらい表情でいとに言うた。

「奥さま。」
「ああ、奈保子《なおこ》さん。」
「すぐに終わりますので、お話を聞いていただけますか?」
「ええ…奈保子《なおこ》さん、スーツケースを持ってどちらに行かれるのですか?」
「うち…先週末…職場に辞表を出しました。」
「辞表を出したって?」
「はい。」
「せっかく就職した会社をなんでやめたのよ?」

いとがものすごくあつかましい声で言うたので、奈保子《なおこ》さんは心苦しい声で答えた。

「うち…資格を取りたいから会社をやめました…理由はそれだけです。」
「資格を取りたいから会社をやめたの?」
「ええ。」
「生保会社《かいしゃ》にいても資格は取れるわよ〜」
「それではダメなのです〜」
「どうしてよ…」
「うちは、ファイナンシャルプランナーの資格がないのに生保会社《かいしゃ》に入ったから大失敗したのです…周りがコーソツ〜ダイソツの証書があればいいと言うからその通りにしたのです…だから大失敗したのです!!」
「大失敗してないわよ…コーソツ〜ダイソツも仕事に必要な資格なのよ~」
「ですから、それがいかんと言うてるのですよ!!…資格もないのに生保会社《かいしゃ》に就職して大失敗したから、資格を取る時間がほしいのです!!」

この時であった。

ださい色のジャージ姿のゆらさんがケーソツな声でいとに言うた。
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