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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第78章 わがまま
「ふざけるな!!やっつけてやる!!」
「やめてください!!」

(ベト!!)

お向かいの家の奥さまが投げつけた大きなケーキが運転手のおっちゃんに直撃した。

「やかましい!!嫁いびりババァ!!」
「やめてください!!」

(ベト!!)

ゆらさんが投げつけた大きなケーキが運転手のおっちゃんに直撃した。

「のきなさいよ!!」
「わあああああああ!!」

運転手のおっちゃんは、ゆらさんに突き飛ばされた。

この時、幼稚園の女の先生ふたりが家に入った。

「ギャアアアアアアア!!」

(ドスーン!!ベチョベチョベチョ!!)

運転手のおっちゃんは、女の先生ふたりにぶつかった。

女の先生ふたりは、ぶつかったはずみで倒れたと同時にケーキまみれになった。

再び、ゆらさんとお向かいの家の奥さまが取っ組み合いの大ゲンカを始めた。

この時、章弘《あきひろ》と一恵《かずえ》と和利《かずとし》と日菜《ひな》と桃子《ももこ》と遥輝《はるき》が止めに入った。

同時に運転手のおっちゃんと女の先生ふたりも止めに入った。

「やめてください!!」
「おだやかに話し合いをしてください!!」

つづいて、奈保子《なおこ》も止めに入った。

「ゆらさん!!奥さま!!やめてください!!」
「おだやかに話し合いなんかできん!!」
「あああ!!」

(ドスーン!!ガシャーン!!)

この時、和利《かずとし》が流しのフチに背中をぶつけた。

そのはずみで、戸棚に置かれていた金物類が転落した。

(バーン!!)

つづいて、棚に置かれていた金ダライが和利《かずとし》の頭を直撃した。

その後…

(バターン!!ガシャーン!!)

勝手口のドアが重みで大破した。

ゆらさんとお向かいの奥さまのドカバキの大ゲンカは、庭先で繰り広げられた。

「なんでうちに言いがかりをつけたのよ!!」
「やかましいドアホ!!嫁いびりババァ!!」
「やめてください!!」
「落ち着いてください!!」
「ふざけるな!!」
「あわわわわわわわ!!」

(バキバキバキバキバキバキ!!ボトン!!)

運転手のおっちゃんが庭にあるダイキの浄化槽のフタをこわしたあとコエダメに転落した。

そこへ、和利《かずとし》がふらついた足取りでやって来た。

コエダメに転落したおっちゃんがなんとか上がりつく事ができた。

しかし…
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