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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第94章 この空をとべたら
「おねーちゃんとうちとゆいとゆなとゆみのおかーちゃんのお墓は、丹波の福知山にあるのよ。」
「福知山…」
「山陰線《さがのせん》と福知山線《たからづかせん》の分岐駅《わかれえき》の市《まち》よ。」
この時、風香《フー》ちゃんは、石鎚黒茶《おちゃ》が入っている砥部焼きの湯呑みをメンバーたちにゆっくりと配った。
たつろうさんは、ぼんち揚げのふくろをあけながら言うた。
「戦国武将の明智光秀ゆかりの市《まち》ですね。」
「せや…その福知山よ。」
リチャードさんは、受け取ったお茶をひとくちのんでからゆかさんに言うた。
「ゆかさんたち5人きょうだいのおかーさまのご実家は?」
ゆかさんは、お茶をひとくちのんでからリチャードさんに言うた。
「開業医《おいしゃさん》よ…おねーちゃんとうちとゆいとゆなとゆみのおかーちゃんは、女医さんよ。」
「女医さん。」
「うちら5人のおかーちゃんは、成績優秀で最終学歴はカリフォルニア州にある医大卒よ…腕のいい外科医だったわよ。」
「腕のいい外科医…なぜ、お亡くなりになられたのですか?」
ゆりさんは、しかめた表情で言うた。
「うちら5人のおかーちゃんは…在籍していた京都伏見にある総合病院で発生したレントゲン事故で被爆したことによる白血病で亡くなったの…2番目のおかーちゃんは、名東県《みょうとうけん》(明治時代の廃藩置県後に制定された時に呼ばれた県名〜徳島県と呼ぶ前はみょうとうけんと呼んでいた)いちの庄屋《ええトコ》のお嬢さんだったわ…きょうだいはいたけど、まわりは男の子ばかりだったわ…女の子のきょうだいは…2番目のおかーちゃんだけだった…そうよねゆき。」
ゆりさんの問いに対して、ゆきさんはつらい表情でこくんとうなづいた。
リチャードさんは、心配げな表情でゆかさんに言うた。
「それでは…ゆらさんは?」
ゆかさんは、ものすごくしかめた表情で答えた。
「ゆらはフテイの子よ!!」
「フテイの子?」
「ゆらのホンマの親は甘ったれの中高生カップルの子よ!!ゆらのホンマのテテオヤは、ボーソー族だったわ…たしか、堺区《さかい》で一番悪のボーソー族がいたと思うけど…バイク事故で亡くなったわ…ゆらのホンマのおかーちゃんは…まだ中2だったわ…おとーちゃん、あのときのことをおぼえているよね。」
「ああ、せやったな〜」
「福知山…」
「山陰線《さがのせん》と福知山線《たからづかせん》の分岐駅《わかれえき》の市《まち》よ。」
この時、風香《フー》ちゃんは、石鎚黒茶《おちゃ》が入っている砥部焼きの湯呑みをメンバーたちにゆっくりと配った。
たつろうさんは、ぼんち揚げのふくろをあけながら言うた。
「戦国武将の明智光秀ゆかりの市《まち》ですね。」
「せや…その福知山よ。」
リチャードさんは、受け取ったお茶をひとくちのんでからゆかさんに言うた。
「ゆかさんたち5人きょうだいのおかーさまのご実家は?」
ゆかさんは、お茶をひとくちのんでからリチャードさんに言うた。
「開業医《おいしゃさん》よ…おねーちゃんとうちとゆいとゆなとゆみのおかーちゃんは、女医さんよ。」
「女医さん。」
「うちら5人のおかーちゃんは、成績優秀で最終学歴はカリフォルニア州にある医大卒よ…腕のいい外科医だったわよ。」
「腕のいい外科医…なぜ、お亡くなりになられたのですか?」
ゆりさんは、しかめた表情で言うた。
「うちら5人のおかーちゃんは…在籍していた京都伏見にある総合病院で発生したレントゲン事故で被爆したことによる白血病で亡くなったの…2番目のおかーちゃんは、名東県《みょうとうけん》(明治時代の廃藩置県後に制定された時に呼ばれた県名〜徳島県と呼ぶ前はみょうとうけんと呼んでいた)いちの庄屋《ええトコ》のお嬢さんだったわ…きょうだいはいたけど、まわりは男の子ばかりだったわ…女の子のきょうだいは…2番目のおかーちゃんだけだった…そうよねゆき。」
ゆりさんの問いに対して、ゆきさんはつらい表情でこくんとうなづいた。
リチャードさんは、心配げな表情でゆかさんに言うた。
「それでは…ゆらさんは?」
ゆかさんは、ものすごくしかめた表情で答えた。
「ゆらはフテイの子よ!!」
「フテイの子?」
「ゆらのホンマの親は甘ったれの中高生カップルの子よ!!ゆらのホンマのテテオヤは、ボーソー族だったわ…たしか、堺区《さかい》で一番悪のボーソー族がいたと思うけど…バイク事故で亡くなったわ…ゆらのホンマのおかーちゃんは…まだ中2だったわ…おとーちゃん、あのときのことをおぼえているよね。」
「ああ、せやったな〜」