この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
乳房星(たらちねぼし)−1・0
第94章 この空をとべたら
大番頭《おおばんと》はんは、お茶をひとくちのんでから言うた。

「あの時、家に保健婦さんが問題の女の子を連れてきた…問題の女の子は…『産みたい産みたい産みたい産みたい産みたい…』と言うてシクシクシクシクシクシクシクシク泣きよったワ…」

ゆなさんは、ぼんち揚げをふたつに割りながら言うた。

「あの女の子は、かわいい制服を着ていたわね…」

風香《フー》ちゃんは、心配げな表情で言うた。

「それで…ゆらさんのおかーさまはどうなされたのですか?」

ゆりさんは、しかめた表情で答えた。

「ゆらを出産したあと…リスカして生命を絶った…その後、ゆらは養女で君波《うち》の籍《コセキ》に入ったのよ。」
「そうでしたか…弟さんは?」

ゆみさんは、怒った表情で答えた。

「遥輝《はるき》は、2番目のおかーちゃん…伯父《おじ》のセクハラの被害を受けて命を絶ったOLさんの子よ…おとーちゃんとおかーちゃんが責任を取る形で君波《うち》の家に養子で迎えたのよ。」
「そうでしたか…」

ゆりさんは、疲れた表情で言うた。

「もうこなな辛気《しんき》くさい話はやめにしよや…ゆっくりお茶のんで休もうよ〜」

私は、ひとことも言わずにお茶をのんでいた。

時は、1月4日の午前11時過ぎであった。

またところ変わって、福知山市正明寺《たんばふくちやましょうみょうじ》にあるお寺さんにて…

お寺さんは、ゆりさんとゆかさんとゆいさんとゆなさんとゆみさんの実のお母さまの実家の檀家にあたるお寺さんである。

この日は、遠忌の法要のあと遺骨を納骨する予定である。

お寺の中にある墓地にて…

A班のメンバーたちは、墓石の前に集まっていた。

この時、大番頭《おおばんと》はんとゆりさんとゆかさんとゆいさんとゆなさんとゆみさんがおかーさまの遺骨を納骨スペースにおさめていたがゆきさんはしなかった。

納骨のあと、毎日香のおせんこうをたむけて花束をお供えした。

(チーン〜)

住職さんは、かねを鳴らしながらおきょうをとなえた。

A班のメンバーたちは、ひとことも言わずに静かにいのりをささげた。
/589ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ