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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第95章 恋し浜
さて、その頃であった。

またところ変わって、大阪西成《にしなり》の萩の茶屋にある公園にて…

公園のベンチにボロボロの服装になったゆらさんがベンチに座っていた。

いとが亡くなった翌日から日本全国(沖縄県以外)のあちらこちらを放浪していたゆらさんは、生きる気力をなくしたようだ。

今日は何月何日だろうか…

今、どのあたりにいるのか…

分からなくなったわ…

そんな中で、ゆらさんは2011年3月11日に生じた出来事を思い出した。

あの日、ゆらさんは気仙沼のイオンにいた。

ゆらさんは、いとが亡くなった翌日から(沖縄県以外の)日本全国各地で暮らしている友人宅を転々としながら暮らしていた。

バイト・パートはしたけど、どれも長続きせずにすぐにやめた。

その後、鹿折唐桑《ししおりからくわ》にあるスナックで働いていた。

この時、ゆらさんは店のチーママになった。

チーママになって、人生これからだと言うときにあの厄災に見舞われた。

ゆらさんは、ママから頼まれてイオンの食品売り場に来た。

厄災は、買い物をしている最中に生じた。

時計のはりは昼2時46分をさしていた。

(カタカタカタ…ゴトゴト…ドスーン!!ドスーン!!ドスーン!!グォーン!!バキバキ…)

突然、大地が大きく張り裂ける音がとどろいた。

店内が大パニックにおちいった。

午後2時57分頃であった。

ゆらさんは、バッグを持って2階にある家電売り場へ行った。

この時、テレビの画面にNHK総合テレビのニュースが映っていた。

東北・関東を中心に、日本全国の広範囲で大きな規模の地震が発生した。

岩手・宮城・福島の3県の沿岸に大津波警報…

関東沿岸に津波警報…

そして、広範囲の沿岸に津波注意報が発令された。

テレビの画面に津波の到達予想時刻が表示されていた。

画面の右上に『スマトラ大地震級・すぐにげて!!』が表示されていた。

大津波警報が発令された沿岸の予想される津波の高さは巨大と出ていた。

男性アナウンサーがものすごく怒った声で『スマトラ大地震の時に発生した大津波をいま一度思い出して下さい!!命を守るために一刻も早く高いところへ逃げて下さい!!』と伝えていた。
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