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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第8章 パープルシャドウ
「おい!!」
「はっ?」
「おいと言うのが聞こえんのか!?」
「えっ?」
「いまうちはものすごくバタバタしているのだよ!!用がないのだったら出ろよ!!」
「分かりました。」

私は、ショルダーバッグを店から出ようとした。

この時、店の人が私に『待て!!』と言うて止めた。

店の人は、売れ残りのお弁当4食と500ミリリットルのサントリー缶ビール4本とブルボン羽衣あられと亀田の柿の種を白の大きなレジ袋に詰めたあと私に手渡した。

「おじさん…ありがとうございます。」

店の人は、心配げな声で言うた。

「おまえ、これからどこへ行くのだ!?」
「えっ?」
「おまえ、帰る家はどこにあるのだ!?」
「帰る家?」
「おまえ、嫁はんはおらんのか?」
「お嫁さんはいません…」
「なんでおらんのぞ!?」
「なんでと言われても…分かりません…」

店の人は、ものすごく怒った表情で私に言うた。

「これから10年20年先のことを考えたことはあるのか!?…嫁はんがいない人生はつまらないと思わないのか!?」
「えっ?」
「おまえは、嫁はんいらんのか!?」
「今は…無理です…」
「そうだろうな…」
「すみません…お弁当とお酒…ありがとうございました。」

私は、店の人にお礼を言うたあと店から出た。

私は、国道196号線を歩いて小松町方面へ向かった。

この時、うんと遠い場所から大きな爆発音が聞こえていた。

それよりも私は、ラブホテルを探さなきゃ…

暖かい部屋で、ゆっくり眠りたい…

ラブホテルを探さなきゃ…
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