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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第150章 吐息でネット
(ジーッ…パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ…)

日付が変わって、3月10日の深夜1時過ぎであった。

またところ変わって、スイートルームの中にある執務室にて…

私は、そろばんを使って9日に消費した費用を精算していた。

そんな中であった。

(コンコン…)

ドアをノックする音が聞こえた。

ドアの向こうからマァマの声が聞こえた。

「よーくん。」
「マァマ。」
「一緒にお茶のもうね〜」
「うん。」

ところ変わって、特大広間にて…

特大広間のテーブルに私とマァマがいた。

テーブルの上には、パッチのチョコレートが入っているガラスの入れ物とぼんち揚げが入っている木の入れ物が並んでいた。

かわいいエプロン姿の風香《フー》ちゃんは、石鎚黒茶が入っている砥部焼きの湯のみをゆっくりと差し出した。

マァマは、やさしい声で私に言うた。

「ガラスの入れ物に入っているパッチのチョコレートは、ハナちゃんの親類の男の子くんの夫婦がハネムーンで行ったドバイで見つけたおみやげよ。」
「あっ、うん。」

マァマは、お茶をひとくちのんでから私に言うた。

「きのうは、なんば花月と新歌舞伎座に行ったのね。」
「うん…」
「先方さまご夫婦は、お笑いと演歌がお好きなのね。」
「うん…ポムじいさんカタで生産されているワインとセットで販売する白ソーセージの取引のことがあるのだよ。」
「そうだったわね…取引が成立するかどうかは、まだ先のことね。」
「うん。」

マァマは、お茶をひとくちのんでから私に言うた。

「よーくん。」
「なあに?」
「話、変わるけどいい?」
「うん。」
「バレンタインデーの夜に…ニューヨークのホテルでシュテフィちゃんとデートしたね。」
「うん。」

マァマは、少しいぢわるっぽい声で私に言うた。

「ふたりで晩ゴハンを食べていた時に…よーくん…気持ちがドキドキしていたよね~」
「ん…」
「シュテフィちゃんが着ていた白のフリフリがついているトップスから見えていた胸もとを見てコーフンしていたのね。」

うう…

私は、困った表情を浮かべた。

マァマは、少しいぢわるっぽい声で私に言うた。
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