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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第22章 傷だらけの人生
「(元教官)さま…」
「なんでしょうか?」
「うちらは、サチヤさんとマヤを別れさせてくれとは頼んだけどイワマツさんとマヤを結ばせてくれとは言うてないのですが…」
「それじゃあ、イワマツに結婚するなと言いたいのですか!?」

元教官が言うた言葉に対して、弟のカノジョの母親はものすごく困った表情で言うた。

「イワマツさまはまだ22歳ですよ〜」

元教官は、怒った表情で弟のカノジョの母親に言い返した。

「22歳の男子は結婚するなと言うホーリツがどこにあるのですか!?」
「そう言う意味で言うたのじゃないのよ…早すぎるから時間を置いた方がいいのではと言うたのよ~」
「わしにメイレイする気か!?」
「メイレイしてないわよ…ウチラはイケンを言うたのよ!?」
「なんでイケンを言うた!?」

弟のカノジョの父親は、ものすごく困った表情で元教官に言うた。

「だから、20代の前半のうちにたくわえを作ったらどうかと言うたのだよ~」
「たくわえは、陸上自衛隊少年工科学校《りくじのだんしこう》と防衛大学校で支給された分で十分にできている!!」

カノジョの母親は、消極的な表情で言うた。

「それだけでは不十分よ〜」
「それはどう言うことですか!?」
「結婚したら費用がさらに増えるから…」
「だまれ!!それ以上イケンするな!!だまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれ!!だまれと言うたらだまれ!!」

このあと、元教官はわけの分からない言葉を言いながら暴れまわった。

思い切りブチ切れた私は、ショルダーバッグを持って家から出て行った。

オドレらふざけるな!!

私は、今も元教官の家に対してよりし烈なうらみを抱えている…

それと同時に、日本《このくに》で暮らしていくことに対して違和感を感じている…

重ねて書くけど、私は故人《セヴァスチャンじいさん》が遺《のこ》した公正証書《ユイゴン》で恋愛・結婚するなと書かれたので恋愛・結婚はできないようになっている…

いつ結婚するのかと聞かれてもお答えすることはできません…としるしておく。
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