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ビッケとビッチ
第2章 11月19日日曜日午後5時~
 8

「あ、あのね、今夜はさぁ…」

 わたしはこの和哉くん主導の流れを変える為と…

 わたし自身が優位にする為に…

「あのさぁ…今夜はさぁ…

 この前はさぁ、三回できる?って訊いてさぁ、してもらったじゃん…」

「あ、はい、しましたね…」

 そうなのだ、若い和哉くんはなんとこの前の夜…
 見事に三回戦をクリアできた。

「頑張ったよね、ううん、頑張ってくれたじゃん、だからさぁ、今夜はさぁ…」

「はい?…」

「和哉くんのガマン大会…
 そしてぇ、和哉くんがぁわたしにどれだけ感じさせられるか?…」

 こういうのはどうかなぁ?…

「え、あ…」
 そう、わたしは問うた。

 和哉くんのガマン大会…
 それはどれだけイクのをガマンできるのか?

 そしてわたしにどれだけ感じさせられるのか…
 それは和哉くんのテクニックとわたしからの教授指導もありということ。

 どちらにしても和哉くんにはかなりの快感の魅力があるということになる…

「どうかなぁ?…
 ほら、この前はさぁ、とにかく回数、そして今夜はさぁ、ある意味さぁ、量より質の、質よ…」
 わたしは微笑みながら話す。

「あ、は、はい、そ、そうっすね」

「和哉くんの好きにしていいのよ…
 あ、でも痛いのと、後ろはイヤよ…」

 後ろ…つまり、お尻、アナルである。

「え、あ、す、好きにして?…」
 和哉くんは目を輝かせてきた。

「うん、わたしをたくさん感じさせて…
 それに、わたしの感じる所も、方法も教えてあげるからさぁ…」

「あ、は、はいっ」

 そう、和哉くんにとっては損はしない筈なのだ…

「その変わり、和哉くんは目一杯ガマンするのよ…
 でも、その方が最後はサイコーに気持ちいいでしょう?」

「あ、は、はいっ」
 これで、主導権は完全にわたしに移った。

 じゃないと…

 このままじゃ…

 流されてしまうから…




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