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ビッケとビッチ
第2章 11月19日日曜日午後5時~
 7

 今夜は、このままではヤバかった…
 なんとかしなくちゃ…
 あぁ、どうしよう…

 心が和哉くんのキスにより融けて、蕩けてしまいそうだ…
 そして彼主導のキスをされながらベッドへと押し倒されてしまう。

「は、ふ、ゆ、悠里さん…」

「ぁ、ん、や…ぁぁ…」
 そして和哉くんの手が胸を、カラダを、腰回りをまさぐり…
 彼の唇がわたしの唇から離れ、耳タブを舐め、首筋へと這い回ってくる。
 
「はぁ、んぁぁぁ…」

 ヤバい全身の力が抜けていく…

「あぁ悠里さぁん…」
 そうわたしの名前を囁きながら唇を胸元へと這わせ、そしてブラウスのボタンを器用に外してきた。

「はぁ悠里さん、いい香りがしますぅ」
 ブラジャーの胸の谷間に唇を這わせながらそう囁いてくる。

 わたしは胸はお世辞にも大きいとはいえない…
 脚のラインに対しては自信があるのだが、胸に関しては、80少々のかろうじてCカップの、全く自信は無かった。

 だが、和哉くんはそんなわたしの胸元を嬉々とした感じで弄ってくる…

「あ、や、か、和哉くん…」

 器用にブラジャーを外し、隙間に指先を差し入れて…

「あっ、んんっ、ぁぁ…」
 指先で乳首を弄ってきた。

 それと同時にスカートの中に手を入れてきて…

「あ、こ、今夜は履いてるんですね」

 そう…

 今夜のわたしはパンティを履いていたのだ…

 それは、あと二日程で生理になる予定だったし…
 何より、今夜のストッキングは太腿の付け根辺りでシリコンストッパーで留めるタイプの、つまり、パンティストッキングではないストッキングを穿いてきたからである。

 いつもノーパンなのは、パンティストッキング、つまりパンストを穿いているからで…
 こうしたパンストでは無い時にはさすがにパンティを履くのだ。

「え、あ、うん、そう、今夜はパンストじゃないから…
 それに生理が近いしね…」
 そう和哉くんに告げる。

 そして…

 この会話が、わたしの心に、ひとつの間を作ってくれたのだ。

 一瞬止まった和哉くんの愛撫攻撃に隙間ができた…
 わたしはスッと彼の胸元の手を握る。

「あ、そう、あのね…」

「は、はい?」

「あ、あのね、今夜はさぁ…」

 わたしはこの和哉くん主導の流れを変える為と…

 わたし自身が優位にする為に…

「あのさぁ…」




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