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12歳年下の彼とクリスマスする話
第10章 彼と私のクリスマス
ピンクと白のポインセチアが
グラデーションになるようにして
つくられた可愛いクリスマスツリーが
出迎えてくれて。
その奥には高さ20メートルある
大きな空間を生かした。
白いレース生地と、植物と
ライトがミックスして
温室の中央に特大のツリーを
浮かび上がらせていた。
「凄い…素敵なクリスマスツリー」
『ええ。これを…巴さんと
一緒に…みたいなって…思ってたので』
「あ、あそこに…サンタさんが居る」
温室の中のあちこちに
小さなサンタが居て。
港斗君が言うにはこの中に
100体のサンタさんが
それぞれの推し植物の所に居るのだそうだ。
サンタさんも…推し活する時代…。
温室の中は…寒くないし、
クリスマスムード満点で。
隠れ要素の様なサンタさんを探しながら。
2人で温室の中を散策する。
「美術館のクリスマスツリーも…
海外旅行みたいで素敵だったけど。
温室の中のツリーも、
また違った雰囲気があって素敵…」
『さっきの、ピンクの
ポインセチアで出来た
クリスマスツリーも
可愛い感じでしたもんね』
熱帯植物を組み合わせて
作られている高さ5メートルの
クリスマスツリーのエリアは
かなり照明が落としてあるから。
闇の中に浮かぶ…ツリーが
幻想的な空間になっていて。
自然と…彼との距離も…
近くなって肩と肩が
触れ合う距離になって居た。
こんな…ちゃんとした??
クリスマスを過ごしたのは
人生で初めてかも知れない。