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12歳年下の彼とクリスマスする話
第1章 静かな…土曜日
まだ段ボールの中に残っていた、
残りのオーナメントも
巴が知ってる部分だけを
エンドレスループで
クリスマスソングを歌いながら。
まだ取り出してなかった
オーナメントをセンターラグの上に
1つ1つ、同じ種類で集めながら。
丁寧に並べて行く。
艶のカラーとマットカラーと、
ラメになっている。カラーボールが
ピンク系とシルバー系の6種類。
雪の結晶の形のオーナメントに、
星の形のオーナメント。
それから、ツリースカートと
一緒に同梱されていたのだけど。
ちょっと豪華な感じの
ピンクとシルバーのカラーの
ポインセチアのオーナメントがあって。
「多分この…ポインセチアは…。
このツリーに合わせて…
港斗君が…買ってくれたやつだよね…」
ツリースカートと同梱されていたけど、
かなり凝ったデザインで、
花びらも3層になってるタイプだった。
「港斗君…早く…来ないかな…、
一緒に…飾りつけ…したいな…。
あ、もう…こんな時間だ…」
今朝はゆっくりめに起きたので、
お腹もそんなに空いて無かったから。
もうお昼ご飯の時間になっていたのに、
ふと、壁の時計を見て気が付いて。
前に唐揚げした時の残りの
鶏肉が冷凍庫に中途半端だったから。
玉ねぎだけカットして、
親子丼にして食べてお昼を済ませた。
いつ彼が来るか分からないし、
その…タイミングを逃したら
買い物…に行く時間も
無くなっちゃうかも知れないから。
買い物に行こうと思って家を出て
近所のスーパーに向かった。
メインがグラタンだから、
副菜はサラダとスープだよなと
巴はそんな事を考えながら。
グラタンはもう焼けば食べられる
状態にして置いて。
他の物も…作って置いて
問題ない感じにすればいいよなと。
家の冷蔵庫には…、
実家から貰ったカブと大根があるし。
昨日何も考えずに買った、ホウレンソウがある。
ジャガイモも玉ねぎも人参もあるから。
むきエビと、マッシュルーム買う位でいい。
鶏肉も…まだ残ってたし…冷凍のが。
「あ、水菜が安い…な…」
本日の特売品の水菜と、
赤と黄色のパプリカ。
それからいつでも99円のカニカマを買って。