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蛇神様の花わずらい
第18章 暗夜の闇
整備されたジョギングコースの途中で、小太郎は立ち止まった。

「この先が社があった場所だよ」

そう言って森の茂みの中に入って行く。

教えてもらわなければわからない程の小さな獣道だった。
通る人間も少ないのか、急にあたりが静かになる。

ざざ、と冷たい風が吹いた。

日が陰ったような気がして空を見上げるが、枝葉の向こうに見える空は青い。

空気の変化に気付き、美鎖は周囲を見渡した。

ここから先は神域なのだ。
開発の手をすり抜けて、残った最後の犬神の里。
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