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蛇神様の花わずらい
第2章 巫女の一族
雪影の手が、美鎖の巫女装束を脱がしていく。

「やめて……!」

抵抗しようとした美鎖の手を、穂波がひとまとめにして頭上に固定してしまう。

「ごめんね、美鎖」

天使のように微笑む顔は、美鎖を解放する気が全くない。

暗夜の手が伸びて、美鎖の目尻に溜まった涙をぬぐっていく。

「泣くな」

どうやら、本当に、自分は蛇神様の供物になるらしい。
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