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蛇神様の花わずらい
第18章 暗夜の闇
つかまれた腕は痺れるほど強い。

「……少しすれば、落ち着くから」

そう言って、美鎖を遠くへ押しやるように手を離す。

暗夜は目を閉じて溜め息を吐いた。
何かの衝動を必死に抑えているようだった。

「小太郎くんたちと話してるとき、何かあったんですか?」

暗夜は薄く目を開いた。
美鎖が引き下がらないつもりなのを悟ったらしい。
逡巡の後、ぽつぽつと話し始めた。

「犬神の場所には、呪いが渦巻いていた。俺も、呪いから生まれたから……」
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