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蛇神様の花わずらい
第3章 初夜 1
腰巻きに雪影の手が伸びる。

美鎖は恐る恐る口を開いた。

「ご、ごめんなさい。許してください……」

絞り出した声は震えていた。

「わ、わたし、本当に蛇神様が現れるとは思ってなくて……こんなことになるなんて思ってなくて……」

雪影の動きが止まる。

「も、もちろん、わたしなんかが蛇神様に口ごたえするなんてとんでもないことだってわかってます。でも、心の準備が……」
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