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蛇神様の花わずらい
第20章 蛇神様の巫女
もう一度試みるが、それも失敗してしまう。
ヌルヌルと先端が表面を行き来する。

「なぁに、美鎖。暗夜を焦らしてんの?」

背後から穂波に囁かれた。

「ち、が……」

正面にいる暗夜は軽く眉をしかめている。
食い閉めた唇の合間から、圧し殺した吐息が漏れていた。

相手が欲情しているのだとわかると、胸の鼓動が速くなる。
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