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プレイボーイの憂鬱
第5章 新しいピアス
どうも奴らにハメられたらしい。
泥酔状態の千明を家まで送ることになって
タクシーに乗った。

千明の友達から千明の住所を教えられ
無理やり二人でタクシーに詰め込まれた。

寝ていても俺の手を離さない千明に
加奈には悪いと思いながら
その手を無理やり解くことができない。

流れる夜景に3年前を思い出す。 
今、加奈を好きな気持ちとはまた違った気持ちで
千明に夢中になった。

何もいらないと思った。
千明さえいてくれれば俺は満足で
千明だけが俺の全てだった。

あれから・・・
トシを取ったのか
大人になったのか
将来が見えてきたのか

加奈を好きな気持ちは少し違う。

加奈を大切にしたいし
出来れば加奈を幸せにするのは俺でありたいよ。

そんな感情は運転手の「着きましたよ」という声に中断された。


「千明。ついたよ」




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