この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
続ストリート・キス
第1章 続ストリート・キス
「ねえ江田くん。私、行きたいところがあるんだ」
仕事を終えた帰り道。彼女の自宅に向かって一緒に歩いていると、かわらしくニコッと笑った彼女が僕に首をかしげてみせた。「…あるんだ」の語尾が甘く伸びて「あるんだぁ」に聞こえた。はにかんだような笑顔がとてつもなくかわいい。僕よりも九歳上の三十路なんかにはとても見えない。まるで年下のかわいい女子大生のような松木香奈美さんは職場の先輩で国立大の法学部出身でキビキビ仕事する人で…人妻だった。
「どこへ行きたいですか?」
「ええとねえ…」
聞き返した僕を上目づかいで見つめてくる。職場でのこの人とはぜんぜん違う無防備な女の表情に、僕の中にいるオスの本能がズクンと疼く。
この前、居酒屋に誘われて一緒に飲んだ帰りに、路上で抱き合ってキスしてから、仕事終わりに彼女の自宅まで送っていくのが僕の日課になっていた。送っていくと言っても、彼女の自宅のあるマンションの三百メートルほど手前の地点で「ここでいいわ」と彼女が宣言したら終了だ。通行人がいる路上で、知り合いに見られる危険性があるにも関わらず、僕と抱き合ってキスするのは平気な彼女のNGポイントが僕はわからない。
仕事を終えた帰り道。彼女の自宅に向かって一緒に歩いていると、かわらしくニコッと笑った彼女が僕に首をかしげてみせた。「…あるんだ」の語尾が甘く伸びて「あるんだぁ」に聞こえた。はにかんだような笑顔がとてつもなくかわいい。僕よりも九歳上の三十路なんかにはとても見えない。まるで年下のかわいい女子大生のような松木香奈美さんは職場の先輩で国立大の法学部出身でキビキビ仕事する人で…人妻だった。
「どこへ行きたいですか?」
「ええとねえ…」
聞き返した僕を上目づかいで見つめてくる。職場でのこの人とはぜんぜん違う無防備な女の表情に、僕の中にいるオスの本能がズクンと疼く。
この前、居酒屋に誘われて一緒に飲んだ帰りに、路上で抱き合ってキスしてから、仕事終わりに彼女の自宅まで送っていくのが僕の日課になっていた。送っていくと言っても、彼女の自宅のあるマンションの三百メートルほど手前の地点で「ここでいいわ」と彼女が宣言したら終了だ。通行人がいる路上で、知り合いに見られる危険性があるにも関わらず、僕と抱き合ってキスするのは平気な彼女のNGポイントが僕はわからない。