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禁愛
第4章 想い
車を走らせ、栞奈が落ち着くのを待った。

しばらくして、

「ここ、どこ?」

栞奈が聞いた。

「んーー、分かんない…適当に走ったからなぁ」

「アハハ、何それ?」

「やっと笑ったな」

亨は、栞奈の頭をクシャクシャっと撫でた

栞奈は一瞬ドキッとした。

「ごめんね、急に会いたいだなんて言って」

「良いけど、旦那大丈夫なの?」

「今、大阪に出張中なの…それに…」

「それに?」

「ううん、何でもない!今は旦那の話したくないの…」

「分かった」

二人は昔話をし、その場を楽しんだ。

時間が2時を迎える頃になっていた。

車を海岸に止める…。

亨は栞奈を黙って抱き寄せた…。

「立花君?」

「少しだけ…さっき本当はお前が泣いてるときこうしてやりたかったんだけど…」

「立花君…ありがとう」

栞奈は、腕を亨に回した。
抱きしめられると変に落ち着いて安心した。

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