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第8章 昼下がりの公園でセックス〜あなたの子どもが欲しいの

　まず、現実問題として彼女との間に子どもを作るなんて無理だ。許させるはずがない。絶対にだ。その前に超えるべきハードルは気が遠くなるほど高くて多すぎる。彼女だってそれは十分に承知しているはずだ。
　僕は彼女へ何度も、好きだ愛していると自分の気持ちを告白していた。しかし彼女は僕を愛しているとか好きだとすら一度も言ってくれない。それなのに子どもが欲しいとは？彼女の真意が掴めなかった。
　いくら悩んでも一人では答えが見つからない。でもこんな悩みを相談できる相手なんてなかなかいない。その頃、学生時代の先輩とサシで酒を飲む機会があった。酔った勢いも手伝ってその先輩に打ち明けたところ、既婚者と付き合っている点は意外にも糾弾されなかったが
「そんな女、すぐに別れた方がいい。子どもが欲しいだなんて江田を困らせようとしているだけだ」
　ほぼ即答で断言されてしまった。まあ…模範解答的な正論には違いないな。