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【全話版】ストリート・キス
第8章 昼下がりの公園でセックス〜あなたの子どもが欲しいの
だが、彼女からその話しを聞いた僕は、少し混乱した。久しぶりの夫婦の交わりを迫った夫を拒否し、僕には体を委ねてくれる。それはとても嬉しい。でもそれなのに僕への気持ちは何も言ってくれない。聡明なはずの彼女がどんな風に思って僕とデートをして路上キスをして、ホテルで自宅で公園でセックスをして…何を思っているのか、感じているのか?彼女よりもずっと年下であろうと、男の僕がちゃんとその思いを汲み取ってあげるべきだった、と思ったのはすべてが終わってしまったずうっとあとになってからだ。
そうだ。子どもの話をしなければならない。確か、これも一度だけ、彼女から口から唐突にこんなセリフが飛び出した。
「あなたの子どもが欲しい」
どこかの居酒屋でのことだったか、とにかく二人とも素面ではなかった。素面ではなかったが、彼女も僕も自分が何を言っているのかわからないほどには酔いが回っていなかった。
ふざけているようにも僕を試しているようにも見えなかった。でも本気にしてはずいぶん簡単に言ってくれる。そしてその希望は、僕をとても悩ませた。
そうだ。子どもの話をしなければならない。確か、これも一度だけ、彼女から口から唐突にこんなセリフが飛び出した。
「あなたの子どもが欲しい」
どこかの居酒屋でのことだったか、とにかく二人とも素面ではなかった。素面ではなかったが、彼女も僕も自分が何を言っているのかわからないほどには酔いが回っていなかった。
ふざけているようにも僕を試しているようにも見えなかった。でも本気にしてはずいぶん簡単に言ってくれる。そしてその希望は、僕をとても悩ませた。