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人質交換を託された女
第11章 眠りから覚めた遺伝子
佐伯さんの落ち着いた雰囲気とはかけ離れた、ストレートな表現に耳を疑う。彼女の本当の姿が垣間見られてしまう。

彼女の指摘は間違いなかった。つい先程まで男性の太い器を受け入れていたのだ。

リーダーが佐伯さんの腰に掛かる縄を解いている気がした。結び目がシュルと外された音がしたからだ。それを佐伯さんは感じ取り、腰を少し落としてくる。私の目の前に彼女の尖りが迫ってきた。

私はそれを口の中に含んだ。まるでブドウの実を1つ、舌で舐めているようだった。まだ粒は小さく、柔らかかった。

「ァァン…」と彼女の声がした。
粒はすぐに種のように硬くなっていた。女の香りが彼女の揺れ動く体の風で届いてくる。

「さすが俺たちの交渉役だ…指示を待たずに…俺たちの意図を汲み取ってくれたわけだ…」

けしてリーダーが言うような行動ではなかった。目の前に迫ってきたものを拒む術がなかったのだ。
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