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私立桐邦音楽大学附属中学校
第10章 少女らしいブラジャー
「あ……ありがとう小山田。」

「いえいえ、どういたしまして。」

貰ったチョコを大事にバッグにしまう弘斗。恋する小山田梨果と再び駅に向かい歩き出す。

「お、小山田。」

「なに?」

「あのー…てことは今日の…下着は内藤好みって事?」

「うん、そういうことになるね。」

「そうなんだ……」

(……くそっ)

好きな女子が内藤の選んだ下着を身に付けている。それだけで苛ついた。

「せっかく内藤くんに見てもらう為に穿いてきたのになー」

ブツブツと言いながら水溜まりを飛び越える小山田。水面にそのスカートの中が映らないか期待するが見えなかった。

「な、内藤には今までどのくらい見せたの?」

「それがね、あれから毎日せがまれた。しかも1日に何度もって日もあったよ。」

「ま、まじか……」

(くそっ…!だからちょいちょい休み時間にいなくなってたんだ……)

「内藤くんはね、素直に反応してくれる男の子なの。」

「……?」

「ほ、ほら!お笑い芸人さんとかも笑ってくれるのが嬉しいんでしょ?」

「ま、まぁそういう商売だしな。」

(意味わかんねー!)

「私の下着見ると反応が凄いの。だから……ね。」

「どういうこと?」

「リアクションはもちろんだけど……下の反応も……」

「し、下って……」

(小山田の清楚なイメージが……)

「私も嬉しいの……」
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