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さようならも言わずに~恋は夢のように儚く~
第3章 弐
―一日一日大切に生きてゆけば、いつか本当に良いことが起こると都弥は信じております。―嘉門さま、都弥も嘉門さまを心よりお慕いしておりました。どうか、私がこの世から消えても、嘉門さまは嘉門さまらしく、お強く凜として前だけを向いてお歩きになって下さいませ。都弥は嘉門さまにお逢いできて、最後に幸せな女の花を咲かせることができたのです。ですから、どうかお哀しみにならないで。
女の想いが、魂の叫びが一本の蝋燭から伝わってくるようだ。