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不倫白書 Ⅱ
第1章 禁断の快感…
 3

 わたしは、オスの気を惹こう、目を魅こう…
 そんなメスのオスを意識する装いを無意識にしていたようであった。

 そしてそんな会話をパートの帰り際にしてしまったモノだから今度は…
 反対に、必要以上に他人の、いいえ、オスの、いや、男性の目を過剰に意識してしまったのである。

 いつもの駅までの道程で…

 いつもの電車内で…

 いや、いつもの風景がまるで今までとは全く違った景色、感覚になってしまったのだ。

 ドキドキと騒めいていた…

『え、これが男を意識するという事なのか?』

 一瞬、目が合っただけでもドキっとしてしまうのだ…
 いや、男達皆が、わたしを見ている気さえしてしまっていた。

 ついには…

 ウズウズと疼かせてしまい…

「あ…」
 下着を濡らしてしまっていたのだ。

 え、そんな…

 そんな事って…

 今までのわたしには、全く経験の無かった事である。

 そしてもちろん…

 その夜も…

 自ら弄り…

 いや、クリトリス弄りのオナニーをしてしまった…

 いいえ…

 ズキズキと疼いてしまい、弄らずにはいられなかったのだ。


「あっ、あぁぁぁ…」

 そしてその快感は、前夜より強かった…

『これが女としての…

 いや、メスとしての…

 目覚め、覚醒という事なのか?…』

 心がザワザワと複雑に騒めき、揺れ、そして…

 戸惑いを感じていた。

 だが…

 この女として、メスとしての、奥からの昂ぶりと疼きは抑えられなくなっていた…

 いや、益々、強くなってきていたのである。

 完全にわたしは変わったみたいだ…

 いや、進化かもしれない…
 

 


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