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12歳年下の彼とバレンタインする話
第9章 ネイチャースタジオ
今のお腹の状況では…、
今からお昼ご飯を食べて…とは…
行きそうにない…感じがする…。
当日券の扱いもしてるみたいなので、
とりあえず…そのまま
みなとやま水族館に向かって。
入口に立っているスタッフの人に、
予定より早く来てしまったのですが、
時間変更は可能かと尋ねると、
今の時間は…お昼時で中が空いてるので
どうぞお入りくださいと…言う事なので。
そのまま…お邪魔させて貰う事にした。
のれん?をくぐって中に入ると。
目の前には…教室の1室…
らしき部屋の…天井に設置されている
骨の様にも見える、流木の
オブジェが出迎えてくれて。
そのオブジェをよける様にして
それの隣をすり抜けていく。
港斗君もその、流木を
不思議そうに見ながらよけて居て。
この…エリアは…床も木になって居て
自分達が小学生だった時の頃を
思い出させてくれるような…。
木の廊下と言うエリアなのらしい。
その先には…細長いテーブルの上に
長方形の水槽が乗っていて。
かなり…水槽の高さが低く
子供の視線ぐらいの高さに
設置されているのに気が付いた。
水槽が乗っているテーブルの前には
あの昔懐かしい小学校の椅子が置いてあって。
『うわっ…!巴さんっ、
あの椅子がありますよ、懐かしいっ』
そう言って彼が、水槽ではなくて
椅子の方にテンションが
上がってる様子で嬉しそうに
開いている椅子の一つに座ると、
その隣の椅子に座る様に促して来る。
『子供…が座って、丁度いい
感じの高さになってますね…椅子』
「でも、座ると…水槽の中が…
凄い…良く見える感じだよ…」
1つ1つの水槽は大きくはないが
ゆっくりと眺められる様に
各水槽の前に椅子が置かれている。
お気に入りの水槽の前で
ゆっくりと寛いで過ごせて。
まったりとした時間を堪能する。
『巴さっ、これっ、これ凄いですよ。
こんな…形の生き物が居るんですね。
色も形も……モンスターみたいですよ』
ある水槽の前で、彼が何かを見つけて
興奮気味にこっちを呼んで来て。
何が居るんだろうと思うと、
ブルーの身体に…、赤い触手の様な
物が…生えている…生き物なのだが…。