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12歳年下の彼とバレンタインする話
第10章 2月14日 バレンタインデー
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10日からの3連休は
神戸北野ホテルで
ナイトデザートビュッフェを頂いて
デラックスバスのお部屋で…
……――な…感じの…
刺激的な…夜を一緒に過ごしたんだけど。
私から彼への…
バレンタインのプレゼントって
そんな…名目で…ではあったけど。
毎週水曜日は、彼が泊まりに来る日で。
今週の水曜日は…バレンタイン当日。
要するに、2月14日なんだけど。
もう既に渡しましたから、
当日に何もありませんよって言うのは
何か…違う気がして。
だからって…あれを渡した後に
お高めの…チョコレートを…
渡してしまうと…何か逆に
ホワイトデーにどんなお返しを
あの彼にされてしまうのかと…。
あれこれと…考えてしまうのだが…。
そんな…感じにあれこれと
悩んでいると、実家の妹から
今年のマドレーヌを献上せよと言う
催促のLINEが届いたので。
マドレーヌは家の妹の好物なんだけど。
私の妹が、なんでマドレーヌが
好きになったのかって言うと。
私が…中学生の時の、調理実習で
マドレーヌを作ったんだけど。
びっくりするほど簡単に美味しく
マドレーヌが出来て、あまりにも
上手に作れたから、家族にも食べさせたいって
家でマドレーヌを…その
調理実習の後の、週末に作って
家族に振舞った…のが始まり。
その時に…妹がマドレーヌを食べて、
私が焼いたマドレーヌが
5歳年下の妹の千冬の
好物になって、千冬が部活で
活躍した時とかテスト頑張った時とか
受験で大変そうな時とかに、
妹に焼いて上げる…みたいな…
そんな感じになってて、
友坂家では…バレンタインには
大量のマドレーヌを焼いて
大皿に山盛りにして
好きに食べろ…って言うのが
その…私が中学生の頃からの
毎年のバレンタインの…
お約束…になってたんだけど…。
そう言えば…今年は…、
実家にマドレーヌを…献上してないなと。
「あ、そうだ…
マドレーヌにチョコを
コーティングしたら…良いかも…」
実家の家族の為に焼いた
マドレーヌその物を
彼に使い回す??のは
流石にどっちにも申し訳ないので。