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生贄の 人妻
第6章  突然の電話

頭を下げたまま 森は椅子に座っている 60ぐらいだろうか 恰幅の良い
社長に頭を下げ続け 社長は黙って 頭を下げる二人を見下ろしていた

1分・・・2分・・・3分・・・

沈黙が続き 社長が初めて口を開いた

「 昨日から 作業止まってね・・・」

森が大きな体を縮める様に頭を床に付け 

「 申し訳ありません 」

頭を擦り付け 下げ続け謝罪を続け

「 いつから? 」

社長が冷たく 森を見下ろして聞いた

「 土曜の 夜に最初の200を納品出来るかと 」
森が答え 

「 200??? 」

社長が怪訝そうに森を見て来る

「 昨日報告を貰い 原因と新しい型を 単体一つ作らせて 」
「 それを流して 今作らせております 複合の型が出来るのが明後日 」
「 日曜から 単体 複合で 御社を第一優先でと 指示いたしました 」
「 月曜からは 平常の業務に ・・・」

椅子に座った社長が 暫く黙り 

「 今週 4日間の・・・」

森が 頭を下げ 

「 損失に関しては 一任させて頂いております 」

頭を上げ 社長を見て

「 今回の件は 私の不徳の極み 大変申し訳ありません 」

大きな声に 麻衣も小さく 申し訳ありませんと追従する声に
社長が初めて 麻衣を見て 少し表情が変わり また森を見て

「 椅子に・・・ 」

促されて 社長室の隅の 応接椅子に座った社長の前に二人で座り
森と社長の会話が始まった

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