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生贄の 人妻
第15章 3月15日
「 前の晩 貴方と話している時に 貴方の目の奥を覗いてね
  ギリギリの心で生きているのが 感じて もしお金を渡したら
  貴方は 体をお金で売ったと感じて 平均台をバランスを取って
  歩いていたのが そのまま 落ちてしまうような 
  そう思って 社長が 百貨店カードと言ったのも 同じように
  止めたんだ そしたら 二人が 感謝を伝えたいと 」

「 それで 任せろと言ってね 」
苦笑いを浮かべた

「 言ったのは良いけど 若い娘に 何を送ろうか 
  会社のお局や 若い娘に聞いてね 最後に馴染みのママに
  話して バックを送らせて貰ったんだ 」

「 バックは 気に入って貰えたかな? 」
少し不安そうに覗き見た顔に 頷いて見せると
嬉しそうな 笑顔を見せ

「 社長が 私を後継者に 選んで呉れたのは
  あの夜と 翌朝の私の言葉だったと 社長が
  耳打ちしてくれて 私にとって 麻衣さんは
  弁天様なんだ だから 私も弁天様に お礼がしたくて
  今夜 強引に 此処に泊って貰ったんだ 」

少し真面目な顔に成り

「 麻衣さん 携帯を見せてくれるかな 」
麻衣が渡すと 二台を並べ ラインを登録して
口角を上げ

「 爺でも これ位は 」
笑顔を見せ

「 麻衣さんは 何処に住んでるのかな? 
  近くの駅は ? 」

「 〇〇駅に 成りますが 」
麻衣が答えると 少し携帯を覗き

「 来週 〇〇駅の△△証券で口座を作って 
  口座番号を 送って貰えないか 私からお礼をしたいので 」
麻衣が謝辞しようと目を上げ 久我の目を見て頷いた

「 たいした お礼に成らないかもしれないけど
  私の会社の株券を少し送らせて 貰おうと思ってね
  弁天様に 捧げれば 株価も上がるだろう 私が社長に
  成って 株価を下げたら 弁天様に怒られるからな 」
高笑いを浮かべ 立ち上がり

「 私の 弁天様を 見せて貰おうかな・・・ 」
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