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The Bitch (ザ、ビッチ)
第7章 2024年3月17日日曜日
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 3月17日は日曜日であった。

 幸いな事に、16日、17日の昼間はコーチをしているバスケチームの練習試合があって、昼間はそのコーチングに集中でき…
 いや、敢えて和哉の事を考えないように意識をし、バスケに集中して過ごせた。
 そして16日土曜日の夜はそのバスケ関係者と食事を兼ねてのミーティングをし、その後彩ちゃんのバー『ビッチ』で少しお酒を飲んだのだが、バーが忙しかったのと昼間の疲れと、明日、つまり17日日曜日の朝が早いという色々な事情が重ってすんなり眠れた。

 また、今日もそのバスケの練習試合に集中でき、昼間は全く和哉の事は意識せずに過ごせたのだが、夕方に帰宅し、シャワーを浴び、髪を乾かし始めた瞬間に不意に…
 今日という日を…
 和哉が出張から帰ってくるという今日を…
 脳裏に浮かべ、いや、頭から心までの全部が一杯に占めてきたのである。

 あぁ、今日だ…
 もう帰ってきたのかな?
 時刻は午後9時過ぎ…

 そう思い始めてきた瞬間から…
 ザワザワザワザワ…
 と、心が急に騒めいてきた。

 果たして和哉は出張から帰って来て直ぐに、ウチに、家を訪れてくれるのだろうか?…

『…あ、帰ってくるのは17日っすから…
 行くのは13日からっすから、また明後日にでも来ますからっ』
 と、10日の夜にそう言って帰ってから、全く音沙汰、いや、LINEや電話さえ完全に音信不通となってしまっているのだ…

 いったいそれが、いや、それは何を意味するのだろうか?…
 全然それが分からないからこそ、今夜、この出張からの帰宅後にウチを訪れるという確証は全く無い。

 そしてましてやあの『Xツィート』でさえも10日以降の更新が無い…

「ふぅぅ…」
 急にこの現実の想いを思い浮かべたら…
 その不安の重さに、思わず吐息が漏れてしまう。

 彩ちゃんという頼れる存在がいたからまだしも…
 実際はこの音信不通の理由も、いや、何もかもが、全く分かってはいないのだ。

 そして…
 同僚のМさんという存在も…

 いや、そのМさんという存在感がまた、果てしなくわたしの不安感と、禁断の嫉妬心という思いからの騒めきを煽ってきていた。

「はぁぁ…」
 そして吐息ではなくため息が漏れてしまう…

「ダメだ…彩ちゃんのバーに行こう」
 わたしは堪らずに家を、マンションを出る。



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