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官能能力者 あおい
第17章 ダブル♡デート 映画編
映画はいつの間にかクライマックスに突入している。
追手を振り切って、国境線を越える。
亡命先では、幼馴染が主人公を待つ。
数年という歳月を超えて再会する2人。
庭の樹の下、木漏れ日の中で繕いものをする幼馴染。
そこに、ボロボロになりながらも笑顔で辿り着く、主人公。
地位も、国も捨て、辿り着いたのだ。
幼馴染は主人公の名を呼ぶ。
もう、あきらめかけていたのだ。信じられない、という表情。
主人公はもう一度はにかむように笑う。
「君に、会いに来た」
主人公はいつもは小難しい数学用語を交えて話すくせに、
このときのセリフはたった一言だ。
そこに、万感の思いが込められる。
駆け寄る幼馴染。
2人は熱い抱擁を交わし、そして、ゆっくりと唇が重なる。
とってもいい映画だった
「あー、いい映画だったね!」
明日香がグーッと伸びながら言う。
映画館から次々と人が吐き出されていく。
すこし暗い映画館から、夏の日差しの元に出ると、一瞬視界がホワイトアウトしたような錯覚を受ける。
「うし!昼にしようぜ」
バスケ君も首を少し回している。ずっと座りっぱなしだったからな。
「面白かったね、あおいちゃん」
委員長が私に向かって言う。
「うん」
私もうなづく。
バスケ君と明日香は先に歩き出す。二人は自然と手を繋いでいる。
私達も、どちらからともなく、手の指が絡み合い、そして、歩き出す。
追手を振り切って、国境線を越える。
亡命先では、幼馴染が主人公を待つ。
数年という歳月を超えて再会する2人。
庭の樹の下、木漏れ日の中で繕いものをする幼馴染。
そこに、ボロボロになりながらも笑顔で辿り着く、主人公。
地位も、国も捨て、辿り着いたのだ。
幼馴染は主人公の名を呼ぶ。
もう、あきらめかけていたのだ。信じられない、という表情。
主人公はもう一度はにかむように笑う。
「君に、会いに来た」
主人公はいつもは小難しい数学用語を交えて話すくせに、
このときのセリフはたった一言だ。
そこに、万感の思いが込められる。
駆け寄る幼馴染。
2人は熱い抱擁を交わし、そして、ゆっくりと唇が重なる。
とってもいい映画だった
「あー、いい映画だったね!」
明日香がグーッと伸びながら言う。
映画館から次々と人が吐き出されていく。
すこし暗い映画館から、夏の日差しの元に出ると、一瞬視界がホワイトアウトしたような錯覚を受ける。
「うし!昼にしようぜ」
バスケ君も首を少し回している。ずっと座りっぱなしだったからな。
「面白かったね、あおいちゃん」
委員長が私に向かって言う。
「うん」
私もうなづく。
バスケ君と明日香は先に歩き出す。二人は自然と手を繋いでいる。
私達も、どちらからともなく、手の指が絡み合い、そして、歩き出す。