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月の裏で会いましょう-revised-
第1章 プロローグ
汗まみれの頬をぴったりと寄せ、昴は深い吐息をついた。
「咲良、おれたち・・・」
闇に慣れ始めた視界の中、恍惚感と戸惑いに潤んだ昴の目が見下ろしてくる。瞳の奥深くまで探ろうとする双眸を、私はまっすぐ見つめ返した。
いままでのほかの誰かとは全く違う感覚を、互いに感じているのが分かった。
そのときなぜか私は、自分がこの世に生まれ出た瞬間を思った。
生まれたときすでに、私は昴と出会うことが、決められていたのではないかという気がした。
出会ってしまったのだった。最高の相性の相手に。
「咲良、おれたち・・・」
闇に慣れ始めた視界の中、恍惚感と戸惑いに潤んだ昴の目が見下ろしてくる。瞳の奥深くまで探ろうとする双眸を、私はまっすぐ見つめ返した。
いままでのほかの誰かとは全く違う感覚を、互いに感じているのが分かった。
そのときなぜか私は、自分がこの世に生まれ出た瞬間を思った。
生まれたときすでに、私は昴と出会うことが、決められていたのではないかという気がした。
出会ってしまったのだった。最高の相性の相手に。