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月の裏で会いましょう-revised-
第8章 ずっとそばにいて
数日ぶりに山荘に戻った私は、深夜帰宅してきた陸翔を出迎えた。


「なんだ、帰ってたのか」


ムスッとした表情で玄関に立った兄を、リビングのソファに座らせた。



「昴を殴ったのお兄ちゃんでしょう?…ひどすぎる」

「お前と絶対に離れないって聞かないからだ」

「だからって殴っていいの?…お兄ちゃん、おかしいよ」

「あいつは、やめた方がいいんだ。これは、お前を思ってのことなんだよ」

「私を思って、ってどういうこと」

「それは」


陸翔は言い淀んだ。


「私のことを思ってるなら応援してくれればいいじゃない」


懇願の意を込めて兄を見つめてみたけれど、陸翔は頑なな表情で横を向いたままだ。
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