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月の裏で会いましょう-revised-
第8章 ずっとそばにいて

「私をモテない女呼ばわりして、恋愛から遠ざけてるのは兄ちゃんなんだよ?
昴のことを話した時だって『病気のことは話したのか』って言って尻込みさせて…病気に捕らわれていたら私、いつもまでも前に進めない。
兄ちゃんといるとまるで、お前は病気だから、子供が生めない体だから、誰かと付き合う資格なんてないって言葉の裏で言われている気がするの。
誰かを好きになって幸せな気分になっているところで、「お前は欠陥品だ」って言われるの、どんな気持ちかわかる?
あたしは欠陥品じゃない。赤ちゃんを産めなかったとしても、それがなに?あたしにはあたしの幸せがあるの。
『お前を思って』なんて言ってるけど、あたしの幸せを遠ざけているのは兄ちゃんなんだから」
「…言いたいことはそれだけか」
激高する私とは反対に、陸翔は深く沈んだ様子で呻くようにつぶやいた。
昴のことを話した時だって『病気のことは話したのか』って言って尻込みさせて…病気に捕らわれていたら私、いつもまでも前に進めない。
兄ちゃんといるとまるで、お前は病気だから、子供が生めない体だから、誰かと付き合う資格なんてないって言葉の裏で言われている気がするの。
誰かを好きになって幸せな気分になっているところで、「お前は欠陥品だ」って言われるの、どんな気持ちかわかる?
あたしは欠陥品じゃない。赤ちゃんを産めなかったとしても、それがなに?あたしにはあたしの幸せがあるの。
『お前を思って』なんて言ってるけど、あたしの幸せを遠ざけているのは兄ちゃんなんだから」
「…言いたいことはそれだけか」
激高する私とは反対に、陸翔は深く沈んだ様子で呻くようにつぶやいた。

