この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
月の裏で会いましょう-revised-
第8章 ずっとそばにいて
「今日は休みだよね?咲良が休みだって言ってたから、俺もそうした」
二本の歯ブラシをコップに立て、ミントの味のキスを交わしてから、私はせがんだ。
「ずっとこうしていたい」
昴の背中に腕を回し、胸に顔をうずめた。
昴の右手が、背中を撫でた。左手で、私の右手を取る。
「ネヴァー・キャン・セイ・グッドバイ」というエモーショナルなバラードが、ラジオから流れている。ゆったりとしたリズムのその曲に、身を委ねた。体を寄せ合って、甘く切ないメロディに合わせて揺れながら、何度もキスをした。