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月の裏で会いましょう-revised-
第16章 修復
「ずいぶん立ち入ったことを言ってるの、分かってるか」
「はい。わかってます。ついでに私の立ち入った話も聞いてください。私は、事故に遭ったせいで子供が生めません。そういう、自分も逃げ出してしまいたくなるような事実は、愛する人の前で、できることなら忘れてしまいたい」
木杉は一瞬目を見開いて私を見た。同情の色がひらめいた後、私を見つめる眼差しに力がこもるのが分かった。
「自分の体の秘密を、大好きな人に打ち明けるのは、本当に勇気がいるし怖かったです。辛いことは、相手のことが好きなほど、なかなか言えません。受け止めてもらえなかったらどうしよう、フラれちゃったらどうしようって思ったし」
「はい。わかってます。ついでに私の立ち入った話も聞いてください。私は、事故に遭ったせいで子供が生めません。そういう、自分も逃げ出してしまいたくなるような事実は、愛する人の前で、できることなら忘れてしまいたい」
木杉は一瞬目を見開いて私を見た。同情の色がひらめいた後、私を見つめる眼差しに力がこもるのが分かった。
「自分の体の秘密を、大好きな人に打ち明けるのは、本当に勇気がいるし怖かったです。辛いことは、相手のことが好きなほど、なかなか言えません。受け止めてもらえなかったらどうしよう、フラれちゃったらどうしようって思ったし」