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月の裏で会いましょう-revised-
第21章 月の裏側へ(2)
正直なところ、あまり気が進まなかった。不思議な思いが、ちりちりと胸を焼く。
昴は楽しそうに話し始めた。
彼女がバーで男に言い寄られているところを、昴が止めに入った。昴が表に出ろとその男に喧嘩を売ると、彼女がサラリーマンを裸にしてしまう。
「裸で道に放り出したらどうかな、って、ちらっと思った。そのとたんに彼女は、俺の思い付きを読み取ったみたいに、男の服をうまいこと言って脱がせちゃったんだ」
それに乗じて昴はその男を店から外に締め出し、裸のままさらし者にしたという。
男はひどくカッコつけたがりなタイプだったので、とんだ恥をかかせてやって痛快だったと話した。その時に、こんなに面白い共犯者はいない、彼女のことをそう思ったのだと言った。
昴は楽しそうに話し始めた。
彼女がバーで男に言い寄られているところを、昴が止めに入った。昴が表に出ろとその男に喧嘩を売ると、彼女がサラリーマンを裸にしてしまう。
「裸で道に放り出したらどうかな、って、ちらっと思った。そのとたんに彼女は、俺の思い付きを読み取ったみたいに、男の服をうまいこと言って脱がせちゃったんだ」
それに乗じて昴はその男を店から外に締め出し、裸のままさらし者にしたという。
男はひどくカッコつけたがりなタイプだったので、とんだ恥をかかせてやって痛快だったと話した。その時に、こんなに面白い共犯者はいない、彼女のことをそう思ったのだと言った。