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月の裏で会いましょう-revised-
第6章 恋が始まる
街灯に照らされた柔らかそうなベルジャンホワイトの髪が、小雨でしっとりと濡れている。飛びついて抱き着きたい衝動を抑えて、私は微笑みかけた。

大急ぎで帰り支度を終え、昴のもとに駆け寄ると、昴は私の髪を撫で、顔にかかる束をそっと耳にかけてくれた。
そうやって髪を整え終えると、パールホワイトのシンプルなヘルメットを被せてくれた。


「似合うじゃん」


そう言って微笑んだ昴のバイクの後ろに乗り、山道を下る。

この町のメインストリートに当たる街道をしばらく走り、細い道に折れると、田畑が広がる開けた場所にぽつんと立つプレハブのような建物の前で、昴はバイクを止めた。

農耕器具のもの置き場だったと思われるその場所に、昴の住まいがあった。

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