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一夜限りでは終わりたくない
第2章 曖昧な関係
「あの…どこへ向かっているのでしょうか?」
私は運転している一ノ瀬に問いかけた。
すると、一ノ瀬は笑顔を向けた。
「はい、これから藤堂副社長のお知り合いがいらっしゃるお店に向かいます。」
「…お店?」
答えを聞いても意味が分からない。
少しして、車はなぜか見るからに高級なブティクというのだろうか、お店の前に停車した。
すると、お店の中から一人の女性がでてきた。
そして車に近づいて来たのだった。
「貴女が桜井奈々さん?待っていたわ、どうぞ中に入ってください。」
名前を言われたことも驚いたが、もっと驚いたのは、この女性はとても美しく、絶世の美女とはこういう人のことを言うのではないかと思わず見惚れてしまうほどだった。
その女性に促されて店の奥に入ると、いきなり広いフィッティングルームのような所に通されたのだ。
女性は妖艶な笑みを浮かべた。
その表情は息をのむほどに美しい。
「さぁ、サイズを確認するから服を脱ぎましょうか。」